ひきこもりニートへ

就職活動で納得のいく結果が出ずに、大学4年生から司法試験の勉強を始めました。大学卒業後は北海道の実家に帰って勉強を続けるも3度の受験は択一試験で全敗でした。

3回目の受験失敗後に、疎遠になっていた大学の友人に連絡をしてみます。大学の友人たちは、就職活動で私と同様に苦労したものの諦めずに最後までやり抜いて中小零細企業に入社しました。私は友達の内定をお祝いしつつも、大企業では無い就職先を羨ましいとは思いませんでした。しかし、卒業してから数年経って久しぶりに会った友人たちは、仕事を頑張ったり恋愛をしたりと生き生きとしていました。皆がそれぞれに職歴を重ね、人生経験を積み成長していました。

私と言えば、重箱の隅をつつくような憲法・民法・刑法の問題をひたすら覚えてトレーニングしているだけです。試験に合格できれば、この懲役とも思える時間も報われるのですが、第1関門である択一すら合格のめどが立ちません。友人たちは、私を応援してくれる人が多数でしたが、惨めな姿をさらしているようで、友人とは再び疎遠になっていきました。<img src="http://www.rich1.net/img/danraku.gif" alt="段落調整">

気分転換と親の資金負担を減らすべくアルバイトを始めましたが、アルバイト先で今何をしているのかを聞かれることが苦痛です。私は人とのコミュニケーションをどんどん避けるようになっていきました。両親と話をして来年不合格だったら働くと決めて、4回目の司法試験に挑戦することにしました。しかし、モチベーションは上がらないですし、勉強する気力もわかず、テレビを見たりゲームをして過ごす時間が多くなってきます。

司法試験受験生といいつつ実態はひきもりニートになっていました。択一試験が迫ってくると不眠と不安で、夜眠れずにベッドに座って、暗い部屋からボーっと外を見ることが多くなります。何でこんな人生になってしまったのだろうと、新卒であっさりと就職活動を諦めてしまったことへの後悔だけが募ります。

結局4回目の択一は、申し込みをしたものの欠席しました。この敵前逃亡ともいえる択一欠席後、両親から絶対に働くよう言われます。来年はちゃんと受験するから司法試験への挑戦は続けたいと言いますが、ロクに勉強をしていない私を知っている両親は激怒し、ケンカが絶えなくなります。

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